3月30日・31日にPalazzotto dei Nobiliにて開催された映写会では火祭りをきっかけに福島県須賀川市と都市間交流を続けているアブルッツォ州キエーティ県ファーラ・フィリオールム・ペトリから訪れたカミーロ・ドノフリオ市長夫妻、フランチェスコ・デ・リティス副市長夫妻をはじめ、立ち見が出るほどの賑わいでした。
映写前後には作品の紹介に加え、主催団体Giappone in Abruzzo協会クラウディオ・カニーリア副会長による福島県の被害状況や建造物再建の面でのイタリアと日本の違いなどの説明がありました。
尚、上映されたイタリア語字幕入り映像はラクイラ県スルモーナONDA TVのマルコ・マルヴェストゥート氏の協力によるものです。
「2011年3月11日、巨大地震が発生。須賀川市は震度6強の強い揺れに襲われ、ダムの決壊、建物や道路の破壊など大きな被害を被った。さらに、福島第一原子力発電所の重大事故により、放射線の脅威にさらされ、目に見えない不安と対峙することを余儀なくされた。こうした困難な状況の中で須賀川市の人々が、何を感じ、どう動いてきたか、震災後から現在、よりよい未来に向けての復旧・復興の歩みをたどったドキュメンタリー。」
制作・撮影 金山芳和
構成・編集 川崎けい子
音楽・録音 黒澤道雄 (協映)
ナレーター 一色令子
制作補 金山淳子
企画・制作 株式会社金山プロダクション
1950年12月29日生
1971年3月 東京写真大学(現 東京工芸大学)卒業
1971年12月 朝日テレビニュース社契約
1976年5月 フリーカメラマンとなる
1998年3月 ㈱金山プロダクション入社
2004年1月より㈱金山プロダクション代表取締役
主な作品
「女性通信」(フジテレビ) 「あの日あの時」(フジテレビ)
「そこが知りたい」シリーズ(TBSテレビ)
「どうぶつ奇想天外」シリーズ(TBSテレビ)
「世界遺産」シリーズ(TBSテレビ)
「古代エジプト大冒険」(TBSテレビ)
「松明あかし~炎のレクイエム」(金山プロダクション)
「須賀川、復興への歩み」(金山プロダクション)
プロジェクト『Japan 4 L'Aquila』はラクイラの復興への祈りであると同時に、東北地方への応援や、二カ国の"普通の人々同士の"交流につながるきっかけ作りを目指しています。
東日本大震災をテーマとしたショートフィルム上映については、ラクイラと東日本の交流を目指し始めた2014年より可能性を探してきました。
相手を知ることは相手への親近感や興味につながると同時に、同じ災害に襲われた異文化を持つ人々がどのように感じ、どのような日々を送ってどんな願いを抱いているのか知ることからヒントや希望を見つけてもらえるのではないかと考えたからです。
2018年5月第30回すかがわ国際短編映画祭の上映作品『須賀川、復興への歩み』(株式会社金山プロダクション)では一般の人々の個人的体験や日常生活の中での取り組みなどが淡々と語られ、理想的な作品だと感じました。
また建物再建工事の場面ではイタリアで羨望を込め頻繁に話題に上る免震構造が収録されています。
「火祭りで須賀川とイタリアを結ぶ会」の助力と金山監督のご好意によりラクイラでの上映が実現したことを光栄に思っています。
これをきっかけに、遠い日本にも似た体験をし未来に向かって歩んでいる仲間がいると知り、親近感や希望を感じて欲しい、さらには日本にも来てみたい、自分たちの経験も伝えたい、など感じてもらえればと願っています。